赤ちゃんに安心感を与える おしゃぶり 。
寝かしつけの時に
ぐずった時に
そんな理由から使ってみたものの
いつまでにやめればいいのか?
歯並びなどに悪影響は出ないか?
そう感じていらっしゃる方も
多いと思います。
日本では「歯並びが悪くなる」
「クセになる」というマイナス意見の方が
多いですよね…!
そこで今回は
AAP(米国小児科学会) と
小児歯科学会の参考文献をもとに
- おしゃぶりはいつまでOK?
- ベストな卒業時期とやめさせるコツ
- 海外で推奨されている意外なメリットとデメリット
について歯科医院に長く勤める私が
実体験もまじえて解説していきます!
おしゃぶりの付き合い方について
分かるようになり、
不安も解消されるので
ぜひ最後まで読んでみて下さい!
【この記事の作成者】

- 歯科衛生士歴10年
- 虫歯・歯周病・審美・外科・小児・矯正など歯科に関係するほぼすべての分野で実践経験あり。
- 2人の子を持つの育児奮闘中ママ
おしゃぶり は2歳半までには使用をやめた方がいい
日本小児学会や日本小児歯科学会では、おしゃぶりは奥歯が生え揃う2歳半頃までにやめるよう推奨されています。
3歳頃にかみ合わせが完成するため
歯並びに影響しないためです。
2歳半まで常用するのではなく、
発語がみられる1歳を過ぎたころから
徐々に使用する頻度を減らしていくのが
ポイントです✨
ではおしゃぶりを長期間使用すると
どんな悪影響があるのでしょうか?
おしゃぶり が歯並びに与える影響
実際に
3歳以降もおしゃぶりや指しゃぶりを
継続するとこのような歯並びに
なってしまう可能性があります👇
- 上下噛みあっているのに
前歯にすき間があいてしまう開咬 - 上の前歯が前方へ突出してしまう出っ歯
- 前歯の中心が合わない交叉咬合
このようなリスクが併発してしまうのです。
この影響は指しゃぶりも同じ。
できれば歯並びに影響が出る前には
やめさせたいですよね。

おしゃぶり を卒業するベストなタイミングは?
いつ頃やめさせよう…?
歯並びの影響も考えると
なんとかして2歳半頃までには
やめさせたいところ…!
そんな時は他のものに
興味を示す機会が増えたときに
卒業を考えてみて下さい✨
例えば
- おもちゃに集中する時間が増えた
- 絵本に興味を持ち始めた
- お友達と接する機会が増えた
など、その時間からおしゃぶりを
使わなくなることで他への興味がわき、
発語のきっかけにもなるので
焦らず徐々に外す時間を設けてみるのが
おすすめです。
おしゃぶりをやめさせるコツがあるので
紹介していきますね♪
ママさんたちの実体験も必見です!!👇
おしゃぶり をやめさせる5つのコツ!


おしゃぶりをやめさせたい時の対策
として5つの方法を紹介します!
実際に言われているのがこの5つ👇
- 少しずつシフトチェンジ
- 自発的やめられるように言葉で伝える
- 自然消滅を待つ
- 散歩などのスキンシップをとる
- 見えない場所に隠す
私のインスタ(@meme_shika)で
おしゃぶり卒業のアンケートもとったので
ママさんたちの実体験も含めて
紹介していきます!
①少しずつシフトチェンジ
おもちゃや他のものに興味を
持ち始めるとおしゃぶりの執着が
やわらぐのでそのときがチャンス!
「こっちどうぞ」とおもちゃを渡し
少しずつシフトチェンジして
いきましょう。
②自発的やめられるように言葉で伝える
1歳前後から言ってることが
段々分かるようになってくるので
話せなくても言葉が通じてきます。
「おしゃぶりバイバイ」
「お兄ちゃん(お姉ちゃん)になるから
やめようね」
などと声掛けしながら
徐々に外す時間を設けて
外出時のときだけなど時間を
減らしていきましょう✨
③自然消滅を待つ
実は半数以上の人が
「自然にやめられた」と
答えているんです。






※一部抜粋
そして
急に子供からやめたケースもあります👇




自然に…といえど”環境変化”もあったり
使用回数を減らしたりしている部分は
ありますが、ママ達が自然に
やめるコツを使いこなしているからかも
しれません✨
④スキンシップをとる
散歩をする・絵本を読むなど
やめさせる際はスキンシップが
結構重要です!
外出時におしゃぶりを手放せない人が
多いですが、散歩を繰り返すうちに
外での使用もなくなっていきます。
まずは
うるさくなっても大丈夫なところで
徐々におしゃぶりのない生活を
慣らしてあげましょう✨
⑤見えない場所に隠す
これは家にいるときに効果的な方法です。
物理的に隠して忘れさせます!笑
子供の適応能力は高いので
ない生活にも慣れるのが早い✨
おしゃぶりを探して
長時間泣くようであれば
他の方法で試した方がいいです。
(代替行動が起こってしまうため)
手っ取り早くやめさせるには
一番は早い方法と言えます。
【 おしゃぶり をやめさせる方法(番外編)】
中にはこんな感じで
「成長するんだ!」って
アピールしている子も♡


引きちぎるパワーすごい!笑
決死の覚悟でやめようと
思ったんですね、きっと✨
成長に感動しつつ可愛くて
微笑ましくなりました♡
海外での使用は当たり前? おしゃぶり の意外なメリット


実はおしゃぶり推奨派が多い海外。
新生児から使えるおしゃぶりや
産後すぐに利用していいか看護師さんに
聞かれるケースもあるそう…!
実際にアメリカに移住した友人は
「新生児から普通に利用していた」と
話します。
その意外なメリットはおもに4つ👇
- 入眠がスムーズ
- リラックス効果
- 鼻呼吸を身につける
- 乳児突然死症候群(SIDS)の予防
あくまでもおしゃぶりを
推奨しているわけではないので
「こんなメリットがあるんだ♪」と
参考程度にみて下さい。
我が子の体験談も含めて
解説していきます♪
①入眠がスムーズになる


寝かしつけの際におしゃぶりを
加えることで安心感が生まれ、
入眠がスムーズにいくことが多いです。
実際に我が家でも次女が生まれた際に
利用していましたが、眠い時に
おしゃぶりを加えさせると
抱っこの必要がなく「加えれば寝る」
といったルーティンになりました…!
長女のときも使えばよかった…と
後悔するほどスムーズで
びっくり!笑
- 産後の寝不足
- 抱っこの腱鞘炎予防
- 夜泣き対策
として幅広く活用でき、何より
長女との関わりの時間をとることが
できたと感じています。
②リラックス効果を得られる


赤ちゃんは生まれつき「吸啜反射」という
口に触れたものを無意識に吸うという
性質をもっています。
そのためおしゃぶりを「吸う」ことで
この吸啜本能を満足させ、
ストレス解消に✨
リラックス効果が生まれます。
寝つきが悪い子にも
効果的なため
ママの負担も減らせますね。
我が家は食欲旺盛なのか母乳の
摂取量が十分なのに欲するしぐさが
みられたため、母乳時間が終わると
そのままおしゃぶりを加えさせていました。


これは生後2か月のとき。
食欲旺盛さが伝わるような
ムチムチ感ですよね。笑すね。
完母だったのに1ヵ月検診でも
「ちょっと体重増えすぎかな…」と
言われていたので、
おしゃぶりで代用ができて
本当に助かりました…!
こんな感じでげっぷをさせた後は
おしゃぶりを加えてそのまま寝るので
母乳が足りないというよりは
単純に吸うことが満足にできなかっただけ
のように感じています。
吸啜本能が満足することで
赤ちゃんにもリラックス効果が
生まれるのであればそこまで否定的に
なる必要はないかな?と思えますよね。
③鼻呼吸の習慣が身につく
おしゃぶりをすることで
物理的に鼻呼吸を促進できます。
口呼吸がクセついてしまうと
口内乾燥しやすくなり
虫歯や歯周病などのリスクが
高まり口臭の原因にもなります。
海外でも鼻呼吸を促すために
おしゃぶりが推奨されているようです。
もちろん、鼻呼吸にするために
おしゃぶりが絶対必要!
というわけではないので
そこは勘違いしないで下さいね。
おしゃぶりを経験していない子でも
鼻呼吸はいずれできます。
我が家も鼻風邪をひいているときは
難しいですが、普段の就寝中は
鼻呼吸が習慣化され、おしゃぶりを
卒業した今でも口を閉じて寝ています。


自然と促されて習慣づくので
安心感はありました✨
④乳児突然死症候群(SIDS)の予防
最後のメリットはSIDSについて。
私自身、流産経験があるため
「産後も何かあったらどうしよう」と
異常に気にしていました。
アメリカの小児歯科学会では
就寝中のおしゃぶりの使用が
乳児突然死症候群(SIDS)の
予防に有効と発表されています。
お昼寝時と就寝時におしゃぶりを提供します。これは、乳幼児突然死症候群(SIDS)のリスクを軽減するのに役立ちます。
※ AAP(米国小児科学会)
これは就寝中の乳児(1歳未満)に
言われている話です。
確実ではないとはいえ
このような可能性が少しでも
軽減することが分かっていると、
母親としては安心材料のひとつに
なりますよね。
おしゃぶり のデメリット


長期使用のデメリットは
歯並びに悪影響がでますが、
その他にも4つのデメリットがあります。
- スキンシップが減る
- 発語が遅れる可能性
- 依存する恐れがある
- 指しゃぶりに移行することも
①スキンシップが減る


日中おしゃぶりをすることで
子供がリラックスしてしまい
コミュニケーションをとる機会が
少なくなることがあります。
また、「泣いたらおしゃぶり」を
繰り返してしまうと赤ちゃんが
何が原因で泣いているのか?という
大切なことが分からなくなってしまう
ことがあるので注意しましょう。
我が子もおしゃぶりを加えると
そのまま寝てしまうことが多く
スキンシップやコミュニケーシ
ョンが長女の時よりも少ない
というふうに感じました、
家事や仕事などやむを得ない時は
助かりましたが、
少し罪悪感があったのも事実…!
おもちゃなどに興味を持ち始めたら
徐々におしゃぶりが無い生活に
慣らしてあげ、スキンシップを
とるように意識していきたいですね。
②発語が遅れる可能性


1歳をすぎても常時おしゃぶりを
使用していると発語にも影響が出る
可能性があると言われています。
1歳を過ぎたころから
外出時や寝かしつけのときなど
必要最低限にしていくことが
大切です。
しかし
発語の発達は一時的な遅れに過ぎないので
3,4歳頃には同じレベルまでに
発達すると言われています。
③依存する恐れがある


おしゃぶりをすることが
クセになっていると
就寝中におしゃぶりが外れることで
泣いてしまう可能性があります。
授乳中のような安心感が生まれるので
赤ちゃんも依存してしまいがち。
私も深く眠りについているときに
外して寝かせてたのですが、
浅くなった時に
「ふぇぇ~ん(おしゃぶり~)泣」と
なる時がありました。笑
おしゃぶりが欲しいと起こされ、
寝不足になることもしばしば💦
こちらも「おしゃぶりすれば寝る」ことに
頼すぎていたことが原因だなと
反省することもありました。
泣き止ませる手段にならないように
注意が必要です。
④指しゃぶりに移行することも


「歯並びが悪くなるから早くやめさせたい」
という気持ちから無理やりやめてしまうと
口寂しさからそのまま指しゃぶりに
発展することがあります。
指しゃぶりの原因はいくつかありますが
その一つにおしゃぶり卒業後の継続で
移行するケースが多いんです…!
私のインスタでも約1600人の
フォロワーさんにアンケートを取りましたが
おしゃぶり→指しゃぶりになった方は
何人かいらっしゃいました👇


※一部抜粋
「今がチャンス!」と思っても
子供にとってはまだ違った。あるいは
他の原因で指しゃぶりをすることもあります。
様子をみながら使う頻度を
徐々に減らすのがよさそうですね



おしゃぶり は子供のタイミングでゆっくり卒業しよう!
おしゃぶりは2歳半までに
やめることをおすすめしますが
指しゃぶりなどの代替行動が
起きないように焦らずゆっくり卒業して
いきましょう!
大人や子供にとっても
メリットがあります👇
- 入眠がスムーズ
- リラックス効果
- 鼻呼吸を身につける
- 乳児突然死症候群(SIDS)の予防
デメリットもつきものですが
長時間・長期化しない限りは心配
する必要はありません。
気になる方は
歯医者で相談してみましょう。
最後まで見て下さり
ありがとうございました。